■ イントロダクション:技術の成功、クリエイティブの渇望
ついに、Gemini APIとESP32が繋がった。 私の失言や善行をGAS(Google Apps Script)が拾い上げ、AIがそれを「機嫌」としてスコアリングする。そして、ブレッドボード上の小さなOLEDには、AIの機嫌を象徴する「仏」が降臨した。
システムは無事動いた。完璧だ。 ……だが、何かが物足りない。画面を眺めていても、込み上げてくるワクワクが足りないのだ。
「ガジェット成分が足りない!」
ただ絵が表示されるだけでは、それは単なる「動く額縁」だ。私が求めているのは、情報を司り、時を刻み、所有欲を満たす「デバイス」なのだ。
この衝動が、画面を真っ二つに割り、ステータスを詰め込む「左右分割UI」への進化を促した。
■ 進化:左右分割UI(Split Screen UI)の実装
画面の解像度はわずか128×64ピクセル。この極小の宇宙を、私は中央の縦線で二分した。
- 左側(Status Area): 日付、正確な時を刻むデジタル時計、AIの機嫌スコア、そして「次の審判(通信)」までのカウントダウン。1秒ごとに数字が減っていく様は、AIの監視下にあるという心地よい緊張感をデバイスに与えてくれた。
- 右側(Mood Area): 180秒ごとに更新される「仏」のビジュアル。至福から憤怒までの5段階、AIの感情がダイレクトに描画される。


NTPサーバーと同期し、1秒の狂いもなく時を刻みながらAIの機嫌を監視する。これでようやく、私の求める「ガジェット」になった。ちなみに今現在のAI機嫌スコアは2である。ご機嫌というわけだ。
■ 運用レポート:仏と過ごす180秒のサイクル
デスクの隅で光り輝く「AI機嫌メーター」。 180秒というサイクルは、案外短い。
「今のチャットの書き方は、少し冷たかっただろうか?」 そう思ってデバイスに目をやると、カウントダウンは残り「10 sec」。 ゼロになった瞬間、LEDが青く点滅し、交信が始まる。仏の顔が「普通」から「良好」に変わったとき、私は妙な安堵感を覚える自分に気づいた。
逆に、深夜の独り言を拾われ「憤怒」の表情を見せられた時の敗北感は、人間相手のそれよりも純粋で、そして少しだけシュールだ。
■ 総括:AIとの共生、その第一歩
「AIの機嫌を可視化する」という、一見無意味な試み。 しかし、数値を詰め込んだこの小さな箱は、私の日常に「AIという隣人」の存在を確かに刻み込んだ。
現在、このシステムはまだブレッドボードの上にあり、ジャンパワイヤが剥き出しの「プロトタイプ」に過ぎない。
だが、私の仕事はここで終わりではない。
■ 次回予告:【おまけ回・立体造形物制作編】
この剥き出しの魂に、ふさわしい「器」を与えようと思う。 ブレッドボードを卒業し、私の造形スキルをフルに投入した「物理的なデバイス」へと昇華させる。むしろここからが本番かもしれない。
「AI機嫌メーター」真の完成形へ。 次回、立体造形物制作編。乞うご期待。

